中央企画株式会社
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毎週水曜日
2019年10月18日
不動産取引のススメ

古いマンションは今後どうなっていく?

多摩センターを中心に40年以上地域密着で営業を続けるLIXIL不動産ショップ 中央企画株式会社です。
「家を買う」という言葉から、あなたはどういう取引を想像しますか?
最近になって中古物件の売買が活発になりはじめましたが、一昔前であれば家を買うといえば想像するのは「(新築の)家を買う」ということだったでしょう。
新築物件の取引が増えればその分物件の戸数は増えるわけですが、この増えた物件はいつまでも新築でピカピカの状態を保てるわけではありません。
当然ですが、物件はどんどん古くなっていきます。
今回は、この古いマンションについて話をしていきます。

今後築古のマンションはどんどん増えていく

あなたは、古いマンションを購入したら今後どうなるんだろうと考えたことはありませんか?
聞かれることも多いので、本日は、「マンション建て替え問題」についてお話しします。
2014年の国土交通省の資料によると、全国でこれまで建て替えが決まったマンションは、準備中も含めて230物件しかありません。ところが、2018年には築50年超のマンションが全国で5万戸に達したといわれています。
また、震度7の大地震にも耐えると考えられている現在の耐震基準が定められる前に建築された、いわゆる「旧耐震」のマンションは全国に106万戸存在します。

50年以上の年代モノの住宅の建て替えはハードルが多い

これら築50年超のマンションや旧耐震の年代のマンションは、今後スムーズに建て替えが進むのでしょうか?
現在のところ、実際はそう簡単ではありません。
その理由は大きく分けて2つの問題があります。
1. 「法制度の面」と
2.「経済面」からです。

▼【法制度の面での問題】
現在の法制度では区分所有法に定められた建て替えのハードルが高すぎます。
≪区分所有法62条1の規定≫
「区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議をすることができる」

つまり、100戸のマンションなら80戸が賛成すると建て替えを決議できます。
でも逆に考えると、21戸が反対もしくは賛成しないと建て替えられないということになり、五分の四以上の賛成を得るのには、現実にはかなり難しいといえます。

分譲マンションの管理組合が総会を開くと、その決議を有効にできる定足数は半数である。100戸のマンションならあわせて50戸が出席もしくは委任状などを提出しなければ、総会自体が成立しません。
大多数の管理組合が、この定足数を満たすために四苦八苦しているのが現状のなかで、「5分の4」の「賛成」を得ることは途方もなく困難といえるでしょう。

特に古い老朽化したマンションには高齢者が多く、高齢者は引っ越しを嫌います。
また、今までの環境を変えたがらない。「今のままでも十分に暮らせるではないか」という理由で賛成しない方が多いと聞きます。
だから、この「5分の4」というのは、かなり高いハードルだと考えた方がいいでしょう。

ただし、これまでに230以上の管理組合がそれを成し遂げているのも事実であり、まったく不可能というわけではありません。

▼【経済面での問題】
経済面での問題は、さらに深刻な状況です。
これまでの建て替えが実現した例を見ていると、ほとんどが区分所有者の負担金がゼロの場合です。逆にいえば、各区分所有者の持ち出しがゼロだからこそ5分の4という高い賛成が得られた。なかには、かなり稀ですが転居の費用や仮住まいの家賃までゼロになるケースもあります。

マンションを新たに建設する場合、建築費の目安は1戸あたりおよそ2000万円。仮に、これが全額自己負担だった場合、100戸のマンションを自己負担100%で建て替えるためには、80戸が「2000万円+転居・仮住まい」の費用を負担できる経済力があって、かつ賛成票を投じる必要があります。あなたがこのマンションの区分所有者だったら賛成できますか・・?

老朽化したマンションの区分所有者は大半が高齢者です。この費用を負担できる区分所有者はそれなりにいるかもしれませんが、全体の8割が可能かと想定するのは現実的ではありませんね。

また、これが半分の1000万円になったところで、都心の超高級マンションでもない限り8割というハードルは高すぎます。やはり、建て替えが実現するには「負担金がゼロ」の条件を整えなければ実質は進まない可能性が高いです。

建て替えが出来なかったマンションは…

▼「建て替え」実現は幸運なレアケース
では、区分所有者の負担がゼロになるにはどのような要件が必要になるのか。
考えられるのは主に下記の2つ

(1)敷地の容積がふんだんに余っている
(2)その場所が新築マンションの立地にふさわしい

※「容積」とは、行政から規制されているその敷地に建てられる建物の最大の床面積。
「容積率」という数値で、敷地の面積の何パーセントかを定められている。
例えば、800平方メートルの敷地の容積率が400%なら、建物延床面積3200平方メートルまでの建物を建築できるということになります。

しかし、実際のところ「容積が余っている」マンションはほとんどありません。
余っているどころか、規制が厳しくなって現状のマンションの容積が規制を超えて「既存不適格」になっている老朽化マンションも実は多いのです。
そういうマンションを無理に建て替える場合、全区分所有者が再入居する場合は1戸当たりの面積が小さくなってしまう。

建て替え事業を行うデベロッパーは、余っている容積率・もしくは緩和された容積率から算出された床面積分の住戸を販売した利益で建築・設計費や自社の利益を賄う必要があります。つまり、仮にそれが1000平方メートルだった場合、新たに販売する1000平方メートル分の住戸の売却で、建築・設計費+利益が見込める敷地でないと、建て替え事業に乗ってこないとうことになります。

という事は、ディベロッパーの立場からすると・・・、
立地が一等地であったなら、新たな住戸の販売には心配もないけど、郊外の駅から離れた場所にあるマンションだと、販売面での不安が残ります。よって、たとえ容積が余っていても立地条件の良くないマンションの建て替えは難しい可能性が高いということになります。
駅に近い物件には多少の望みはあるが、バス便案件になると絶望的です。

したがって、マンションの老朽化を建て替えによって解決する、という選択肢は一部の幸運な物件にしかありえないレアケースと言えると思います。

では、これからますます増えていく老朽マンションはどうなっていくのか。
結論からいえば、今の法制度が続く限りにおいて、
地方や遠隔郊外に立地するマンションは「スラム化」「廃墟化」への道を歩む可能性が高く、都心の好立地にあるマンションは修繕などによってできる限り老朽化を食い止め、ひたすら延命を図ることになる可能性が高い、といえそうです。

築の古いマンション購入を検討する際には、このあたりもきちんと踏まえて検討していく必要がありますので、お気を付けください。

いかがでしょうか。
現在中古物件の売買が活性化しており、中古住宅を購入する機会は増えてきています。
とはいえその中古物件の中で建て替えのハードルが高くない中古マンションはほんの一握りで、それ以外は建て替えの難しい物件となります。
購入する段階で「修繕で済ますから建て替えなんて考えてない」と思っていたとしても、築年数が経過して建て替えをするしかない状況になるかもしれません。
不動産売買は10年20年先まで考えていればいいというものではないので、購入するときは将来設計をしっかりとし物件の精査をよくする必要があります。
当社はAIによる評価書付の物件情報と地域に根付いた地域密着型不動産会社のノウハウで、適切な物件を適切な価格で売買出来るようお手伝いすることが出来ますよ。
多摩センターのLIXIL不動産ショップ 中央企画株式会社でした。

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